スポンサー広告

スポンサーサイト

 ←拍手コメントお返事(01/08分) →海老で鯛を釣る 07
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。



総もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
総もくじ  3kaku_s_L.png 拍手コメントお返事
もくじ  3kaku_s_L.png BKM・BGM
もくじ  3kaku_s_L.png 既刊販売案内
総もくじ  3kaku_s_L.png 鍵付き記事
もくじ  3kaku_s_L.png ★日向の娘
もくじ  3kaku_s_L.png ★情の洪水
もくじ  3kaku_s_L.png ★傾国の女神
総もくじ  3kaku_s_L.png ★暁の煉獄
もくじ  3kaku_s_L.png ★蒼月を仰いで
総もくじ  3kaku_s_L.png ★難攻不落の姫君
総もくじ  3kaku_s_L.png ★狂気の贄
もくじ  3kaku_s_L.png ★天の咆哮
総もくじ  3kaku_s_L.png ☆お題
もくじ  3kaku_s_L.png ☆短編
もくじ  3kaku_s_L.png ☆STAR SPECTACL
総もくじ  3kaku_s_L.png 戦国BSR【※】
もくじ  3kaku_s_L.png 三国志【※】
総もくじ  3kaku_s_L.png ミスフル【※】
もくじ  3kaku_s_L.png トリコ【※】
総もくじ  3kaku_s_L.png アカギ【※】
もくじ  3kaku_s_L.png 狼花【*】
【拍手コメントお返事(01/08分)】へ  【海老で鯛を釣る 07】へ
  • TB(-)|
  • CO(-) 
  • Edit

トリコ【※】

【ココマ】崩れた均衡

 ←拍手コメントお返事(01/08分) →海老で鯛を釣る 07


お茶濁しの駄文投稿。
何年かぶりのココマ。

※腐っているので閲覧注意












病みココ→小松。
『迸る狂気』の続きです。

途中がごっそり抜けておりますので、それでもいいという方のみ先へお進みください。














 あの夜、ホテルグルメから小松を攫ったココは、四方を断崖絶壁に囲まれた絶海の孤島にも等しい牙城に立てこもり、やっと、やっと、ようやっと手に入れた愛しい唯一の宝物を何ものにも奪われまいと、大切に、大切に、その逞しい両の腕に抱き締めて過ごしていた。
 ココの精神の中、危ういバランスの上に辛うじて成り立っていた理性は脆くも崩れ去り、あとには正気を失いひたすら小松だけを求めるむき出しの愛欲と狂気が残るのみとなっていた。

「小松くん、小松くん」

 きみがすき。きみがすきだ。

 暗く澱み、濁りを映すうつくしい黒眼を細め、誰もがうっとりと見惚れる綺麗な微笑を浮かべたココから幼子のように手を伸べられ、真っ直ぐに温もりを求められる。
 総身をこわばらせ、ふるふると震えながらも生来心根の優しい小松は、激しすぎる恋着に憑りつかれたその手を振り払うことができないでいた。

「ねえ小松くん。僕にはもうきみしかいないんだ。きみだけが僕の宝物なんだよ」

 繰り返される一方的な歪んだ告白に、思い出すのはトリコのこと。

 確かにトリコは小松のコンビで、尊敬してやまない大切なパートナーだ。
 同じく四天王と並び称されるサニーも、言葉で言い表せないくらい大切な存在で。
 でも、ココだって、トリコやサニーと同じくらい、小松にとっては大事な人なのだ。
 だから、誰が自分の中で最優先なのか、天秤にかけて量ることなんてできやしない。

 そう、できやしないはずだった……今までは。

 小松を失ったと思いこんだせいで、ココは精神を病んでしまった。
 あの、いついかなる時も冷静沈着で穏やかで理性的だった人が、今やまるで物狂いのように小松ただひとりに執着して感情を暴走させている――。
 以前のココからは考えられない、あまりにかけ離れたその姿があまりに痛々しくて、哀れで、もうこれ以上見ていられない。

 ――壊れてしまったココを、放っておくことなどできなかった。

「ごめんなさい、トリコさん」

 自分の小さな身体にすがりつくココの鴉の濡れ羽色のような手触りのよいつややかな漆黒の髪を撫でながら、小松はここにはいないトリコにそっと詫びる。

 愛とか恋とか、そんな感情じゃないんです。
 ただ、ボクのせいで病んでしまったココさんをこのままにはしておけない――

「小松くん……」

 僕を捨てないで?

 不安に翳ったココの男らしい秀麗な顔が、吐息のかかるほど近くから、じっと小松を見つめる。
 同時に、長い腕がギュッと小松を抱きしめた。
 骨が軋むほどの痛みを感じながら、小松はココの首に腕を回してやわく抱きしめ返す。

「えぇココさん。あなたを見捨てたりはしません。そりゃぁ、時間はかかるかもしれないけど、ココさんのことだもの、いつか必ず元の理知的なココさんに戻ってくれるって、ボクは信じてますから。それまでずっと、ボクはココさんの側にいます――」

 小松の口から出た言葉は、ココの望むものとは遠くかけ離れていた。

(元の僕に戻ったら、きみはまた僕から離れていってしまうつもりなの?)

 そして僕の手を振り切って、トリコのところに行ってしまうのか。

(許さない。そんなことは)

「――戻らない。きみの望む『理知的なココ』は、もう戻ってこないんだよ小松くん」
「…ココ、さん?」
「戻らない。あんな臆病なやつ、二度と帰ってなんかこさせない。今の僕だからこそ、きみは側にいてくれる。なら――僕はこの先ずっとこのままでいることを選ぶ」
「…っココさん!」
「ねぇ小松くん。僕が望むだけきみが側にいてくれる、僕が望むだけきみから与えてもらえる、その無上の幸せをどうして僕がやすやすと手放せると思うの?」

 一度知ってしまった甘美な味を、忘れることなんてできない。

 毒を注ぎこむように、ココは腕の中で身体を硬直させる小松の耳朶にささやく。

「きみは僕を選んだんだ。――離さないよ、絶対に」
「あ…」

 宣言されて、初めて気づく。
 とどのつまり、誰も選ばない――選べない――と決めていた小松は、結果的に最初にトリコを選び、最後にココを選んだのだった。

(ごめんなさい……さようならトリコさん)

 ぽろり、大きなまなこから大きな涙の粒をこぼし、小松はもう一度心の中でトリコに詫びて、敬愛するパートナーに静かに決別を告げた。





関連記事
スポンサーサイト



総もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
総もくじ  3kaku_s_L.png 拍手コメントお返事
もくじ  3kaku_s_L.png BKM・BGM
もくじ  3kaku_s_L.png 既刊販売案内
総もくじ  3kaku_s_L.png 鍵付き記事
もくじ  3kaku_s_L.png ★日向の娘
もくじ  3kaku_s_L.png ★情の洪水
もくじ  3kaku_s_L.png ★傾国の女神
総もくじ  3kaku_s_L.png ★暁の煉獄
もくじ  3kaku_s_L.png ★蒼月を仰いで
総もくじ  3kaku_s_L.png ★難攻不落の姫君
総もくじ  3kaku_s_L.png ★狂気の贄
もくじ  3kaku_s_L.png ★天の咆哮
総もくじ  3kaku_s_L.png ☆お題
もくじ  3kaku_s_L.png ☆短編
もくじ  3kaku_s_L.png ☆STAR SPECTACL
総もくじ  3kaku_s_L.png 戦国BSR【※】
もくじ  3kaku_s_L.png 三国志【※】
総もくじ  3kaku_s_L.png ミスフル【※】
もくじ  3kaku_s_L.png トリコ【※】
総もくじ  3kaku_s_L.png アカギ【※】
もくじ  3kaku_s_L.png 狼花【*】
【拍手コメントお返事(01/08分)】へ  【海老で鯛を釣る 07】へ

~ Comment ~

NoTitle

悪くないですよ。
ガラスのように透明で、こわれやすい感じがうまく描けています。

マウントエレファント 様

返信遅くなってすみません…!

本当ですか、嬉しいです(#^^#)
もっと簡潔な表現技法を身につけたいです。
読んでくださり、ありがとうございました。
管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。
  • 【拍手コメントお返事(01/08分)】へ
  • 【海老で鯛を釣る 07】へ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。