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 ←私信です →【馬劉】どさくさにまぎれて
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「ミスフル【※】」
・通常仕様(その1)

【屑犬猿】お前のモノじゃない、俺のモノでもない

 ←私信です →【馬劉】どさくさにまぎれて
正しくは 屑vs犬→猿
ギャグです

設定的におかしなところがあると思いますが スルーでお願いします








「じゃ、天国、頼んだわよ」
「へいへい」




###




「――何やってんだ」
「あ、犬飼」

 その日は部活もなく、何となくブラブラほっつき歩いていた犬飼は、気づけば意中の相手――同じ十二支高校野球部の猿野天国の家(というか店舗)の前に来ていた。
 あわよくば顔を見れやしないかと中を覗こうとしたら、ちょうど外に出ようとしていた天国と鉢合わせたのだ。
 ただ、その服装と背におぶっているものが、どうしても普段の天国と結びつかない。

「お前…、そんな歳の離れた弟か妹がいたのか?」
「いんにゃ、お隣さんの子を預かってるだけだぜ」
「そのカッコーでか?」
「おうよ。このレトロな感じがたまらんだろ?」

 ニッと口の両端を持ちあげ、天国は綿の詰まった柔らかそうな袖をパタパタと振る。

 天国は赤いねんねこ(俗に言うちゃんちゃんこ)を着て、すやすやと眠る赤ん坊を背負い、やけに年季の入ったデンデン太鼓を手に持って立っていた。
 要するに、現代日本社会ではなかなかお目にかかれない出で立ちだった。

 初見こそ大いに面食らった犬飼だったが。
 すぐにいつもの淡々とした調子に戻って、天国を小バカにする。

「はっ、単に古臭いだけじゃねえか。一体いつの時代だっつの。……プ……」
「ハイハイ、どーとでも言え。明美は古き良き昭和の香りの漂うオ・ン・ナ・な・の」

「っ」

 ツンとすました様子で唇をとがらせる天国。
 それを見て、不覚にもかわいいと思ってしまう犬飼である。

 と、その時。

「あーまーくーにーーーっ!」

「おぶしっ」
「! バカ猿っ」

 咄嗟に伸ばした犬飼の腕にガシッと抱えられ、天国はかろうじて転倒を免れた。
 天国に抱きついたのは、今年で小学五年の少年・屑桐無汰。
 そして、彼がここにいるということは、必然的にあの人物もいるということで。

「無汰! …すまん。大丈夫か猿野」

「――あー、今日も一緒なんですね屑桐さん。
 部活でいそがしーだろーに、こうして弟さんの面倒までみて、毎日ご苦労さんです」

 犬飼の腕の中に囲われ、無汰から胴部に抱きつかれた状態で、天国はにこりと笑う。

 無汰の兄・屑桐無涯は、想い人の無邪気な笑顔に胸を高鳴らせる。
 が、まずは、その愛しい愛しい想い人を抱きしめている不埒者を排除しなければ。

 天国の傍に歩み寄った屑桐は、気遣う素振りを装って、天国を支える犬飼の手をバシッと払い落とす。ただし、さすがに弟にまでは手は出さなかった。

 犬飼はピクリと眉を攣りあげ、不快感と敵愾心をむき出しにして屑桐を睨みつける。

(弟をダシにしてお近づきになろうたぁ、華武の主将が随分こすい手を使うじゃねえか)
(黙れ。貴様こそ、我が物顔で馴れ馴れしく猿野に触るな。猿野は貴様のものではない)

 互いに眼だけで牽制し合い、激しく火花を散らす。
 だが、天国はそんな両名をサクッと無視して、無汰との会話に意識を傾ける。

 以前はいがみ合いが始まるたびに仲裁に入っていた天国だが、今はそんな無駄な体力の消耗はしない。放っておきさえすればそのうちいつか終わるから、これでいいのだ。

「なぁなぁあまくに、今日ガッコーで体育の授業があってさ、クラス対抗で野球の試合したんだ。で、おれ、サヨナラランニングホームラン打ったんだぜ! スッゲーだろ!」

「へえー、そりゃすげぇ。頑張ったな、無汰」
「うん!」

 よしよしと頭を撫でてやると、無汰はいっそう眼を輝かせる。
 常に傲慢で傲岸不遜、かつ、現在すぐ横で自分のチームメイト(しかも二つも学年が下)と大人げなく対立している人物の弟とはとても思えない、実に素直ないい子である。

 天国は無汰にも赤ん坊が見えるように若干背をかがめて、シーと人差し指を立てた。

「でもよ、もうちーっとだけ声小さくしてくんね? ホラ、この子、寝てるからさ」
「…あ、ホントだ。ゴメン」

 …と、そこでようやく、無言の攻防を繰り広げていた屑桐が戻ってきた。
 天国をめぐる恋敵との眼力勝負に気を取られていたおかげで、天国が見知らぬ赤ん坊のお守りをしているのに、今になってやっと気づいたのだ。

「……それは一体誰の子だ」
「いやーん、屑桐さんたら、そんなの明美のコに決まってるじゃないv」
「!?」

「いや、近所のガキだろ…」

 天国のふざけた返事に衝撃を受ける屑桐を救ったのは、皮肉にも恋敵の犬飼だった。






 ところ変わって、猿野家の居間。
 話し声を聞いて店先に出てきた天国の母に勧められ、天国、犬飼、屑桐の三人は、コタツを囲むような形でそこにいた。
 無汰はというと、先ほど言っていた野球の疲れが出たのか、ぐっすり眠っている。

「それにしても、その半纏姿……。なかなか似合っているぞ、猿野」
「え、マジ?」
「ああ。…その…、何と言うか…、…愛らしい」

 コホン、とごまかすように咳払いしながら、小声で告げる屑桐。
 天国はぱちりとまばたきし、次いでボッと頬を染めた。

「…も、もう! 折り紙野郎のくせに言ってくれるじゃないっ! 明美ビックリ!」

 反射的に明美に転じ、照れ隠しにデンデン太鼓で屑桐の腕をバンバン叩く。

「……折り紙野郎はやめろ。それと、叩くな」

 そう言いながらも、屑桐は結構嬉しそうだ。
 何せ、意中の相手の意識を独占している上に、何となくいい雰囲気になったものだから。

 反対に、面白くないのは犬飼である。
 ムッとした顔ですぐさま天国の腕を掴んで引き寄せ、背中から力をこめて抱きしめる。

 一転、天国との甘い時間を一瞬にして奪われた屑桐は、腹立たしい簒奪者を睨み据える。

「貴様……人の恋路を邪魔するつもりか」
「フン、てめえこそいい加減にしろ。コイツはオレのモンなんだよ」
「ぬかせ。根拠のない虚言を振りかざすなど、男として恥ずかしいとは思わんのか?
 ――猿野、こっちに来い。そいつの傍にいては何をされるか判ったものではないぞ」
「そりゃこっちのセリフだ。オレの猿に触るんじゃねー!」

「え、ちょ…っ、何すんだよ、やめろって! 赤ん坊が起きちまうだろっ!?」

 さもありなん。当然のごとく眼を覚ました赤ん坊は、火がついたように大泣きした。
 天国は必死にあやしながら、元凶となった男二人に向かって鬼の形相で怒鳴った。

「お前ら、もう帰れーーーッ!!」

 こうして、二人仲良く追い返されてしまった犬飼と屑桐は。
 引き続きその場に留まることを唯一許された無汰を心底羨ましく思いながら、それでもこれ以上天国を怒らせて愛想をつかされてはたまらないと、泣く泣く引き下がったそうな。
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